
【編著者】
豊田秀樹 (2009年11月)
検定力分析入門 ―Rで学ぶ最新データ解析―
東京図書
【執筆者】
川端一光,福中公輔,岩間徳兼,久保沙織,
鈴川由美,池原一哉,阿部昌利,大橋洸太郎
検定力分析は1960年代からその重要性が指摘されてきたにも関わらず,なかなか定着していません。
本来,統計的仮説検定は検定力分析と常に併用されるべきですが,その考えが広まっていないために
ムダな研究の増産につながっているのが現状といえます。この状況を変えるために,私たちは以下の
3つの目標を掲げ,本書を執筆しました。
1. 数式の展開をしないこと。本書は文科系の学部生までを対象にしたので,検定と検定力分析の
しくみを理解するのに必要十分な知識は解説しつつも,数式の展開はしていません。
2. フリーのソフトウェアの使い方を解説すること。読者が検定力分析を即座に実践できるように,
オープンソースのRの使用法も紹介しました。なお検定力分析はコマンドをたった1行打つだけで,
簡単に実行できます。
3. 学術雑誌に掲載された実際の論文に検定力分析を適用すること。実践をとくに重んじるために,
国内の一流学術雑誌に掲載された論文を再分析しました。これを通して,検定力分析の意義と
威力を示します。
皆様の学習と実践に役立ちますように,本書に登場するデータとプログラムは東京図書のWebサイトの,
この本の紹介ページからダウンロードできるようになっています。よろしければご利用ください。
目次
1 仮説検定とは ―2群の平均値差を例に使って―
2 2群の平均値差の検定力分析
3 比率の差の検定力分析
4 カイ2乗検定の検定力分析
5 相関係数の検定力分析
6 一要因分散分析の検定力分析
7 回帰分析の検定力分析
8 多要因分散分析の検定力分析
9 繰り返しのない2要因分散分析と共分散分析の検定力分析