早稲田大学文学部・大学院文学研究科 心理学コース
豊田研究室

第88回日本心理学会 チュートリアル・ワークショップ 要旨・発表資料

共分散構造分析(マーケティング編)

全体要旨

このチュートリアル・ワークショップでは、マーケティングデータを用いた共分散構造分析の理論的背景と具体的な応用スキルを深く学びます。SEMを利用することで、データの中に潜む複雑な構造を解明し、より精度の高いマーケティング戦略を立案するための能力が養われます。探索的ポジショニング分析では、ブランドや製品の市場内ポジションの変化を把握し、競合分析に役立てることができます。一対比較分析を通じて、製品間の優劣を客観的に評価し、消費者の選好に基づく意思決定を支援します。集団AHPを用いた分析では、複数の意見を統合し、グループ意思決定を効率的に行う方法を学びます。全ての分析手法はR言語を用いて実践的に演習を行い、参加者が自身の業務や研究で直ちに活用できるようにします。このチュートリアルは、理論だけでなく実践的な技術も兼ね備えており、参加者が現場で直面する様々な課題に対して、データ駆動型の解決策を提案できる力を身につけることができます。

本ワークショップは、マーケティングデータに対する共分散構造分析の手法を解説します。通常のマーケティングデータ分析と比較して、共分散構造分析(SEM)を用いることで得られるメリットをご紹介します。SEMは、潜在変数の利用により、見えない因果関係や変数間の相互作用を明確に捉えることができるようになります。本チュートリアルでは、SEMによる探索的ポジショニング分析(EPS)、SEMによる一対比較分析(PCS)、そしてSEMによる集団AHP(GAS)の3つの分析手法について詳しく説明し、これらを実際にRプログラムで実装する方法を学べます。

発表の流れ

はじめに、 共分散構造分析(マーケティング編)の意味について豊田から述べ、続いて2.を佐々木、3.を浅野が、4.を馬が担当致しました。

  1. 共分散構造分析(マーケティング編)の意味について
  2. SEMによる探索的ポジショニング分析(EPS)
  3. SEMによる一対比較分析(PCS)
  4. SEMによる集団AHP(GAS)