早稲田大学文学部・大学院文学研究科 心理学コース
豊田研究室

第84回日本心理学会 チュートリアル・ワークショップ 要旨・発表資料

Rによるディープラーニング入門

全体要旨

ディープラーニング(Deep learning,深層学習)は多層の人工ニューラルネットワークによる機械学習手法である。4層以上の深層ニューラルネットは、局所最適解や勾配消失などの技術的な問題によって十分学習させられず、性能も芳しくなかった。しかし、近年、ヒントンらによるディープラーニングによる学習法により、目覚ましい発展を遂げ、音声・画像・自然言語を対象とする諸問題に対して高い性能を示している。ディープラーニングの実装環境としてはPythonによるものが充実している。しかし現時点では、Rに習熟している心理学者のほうが多いのが現状である。そこで本チュートリアル・ワークショップではRによるディープラーニング入門的チュートリアルを提供する。

R kerasによるニューラルネットワーク

  • 講演者:馬 景昊(早稲田大学大学院文学研究科)
  • 本節ではR keras(2.3.0.0)のGPU及びCPUの環境構築方法を紹介する。また,keras入門として,伝統的なニューラルネットワークを構築し,それによるcaptcha識別の応用例を示す。

    R kerasによるニューラルネットワーク.pptx

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    画像処理のための畳み込みニューラルネット(CNN)

  • 講演者:宋 宛丘(早稲田大学大学院文学研究科)
  • 畳み込みニューラルネットワークは,深層学習手法の一種で,画像や動画認識,レコメンドシステム,自然言語処理に広く使われているモデルである。通常のニューラルネットワークの弱点を克服し,近年ニューラルネットワークの研究を牽引する最も突出した手法である。本発表ではその歴史と仕組みについて説明し,畳み込みニューラルネットワークのKerasコードについて解説した後,画像認識分野での応用例を紹介する。

    画像処理のための畳み込みニューラルネット(CNN).pptx

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    自然言語処理のためのリカレントニューラルネットワーク(RNN)とLSTM

  • 講演者:泉 荘太朗(早稲田大学大学院文学研究科)
  • リカレントニューラルネットワークは,深層学習手法の一種で,時系列データ解析や,自然言語処理に広く使われているモデルである。また,LSTMは従来のリカレントニューラルネットワークの弱点を克服したニューラルネットワーク,近年利用が進んでいるモデルである。本発表ではこの2種類のニューラルネットワークの仕組みについて説明し,それぞれのRにおけるコード例について解説した後、自然言語処理の枠組みから著者推定問題を取り上げ,応用例として紹介する。

    自然言語処理のためのリカレントニューラルネットワーク(RNN)とLSTM.pptx

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